クラウド誰が、なぜプライベートクラウドに移行するのか?

Executive Summary

F5の最新レポート『State of Application Delivery(アプリケーション デリバリの状況)』で報告された調査結果の1つを見たら驚かれるかもしれません。それは、オンプレミスのプライベート クラウドがますます注目を集めている、という事実です。

Executive Summary

F5の最新レポート『State of Application Delivery(アプリケーション デリバリの状況)』で報告された調査結果の1つを見たら驚かれるかもしれません。それは、オンプレミスのプライベート クラウドがますます注目を集めている、という事実です。

Related

デジタル変革を起こすには

Related

クラウドはデジタル変革の成功要因か、阻害要因か

Related

アプリケーションの可用性、完全性、機密性をいかに確保するか

クラウドに移行するという話をいたるところで耳にします。大手企業がクラウドと言う場合、ほとんどがパブリッククラウドを意味しているようです。ですが、実際はどうなのでしょう? プライベートクラウドに移行するケースはないのでしょうか? 企業によるSoftware as a Service(SaaS)アプリケーションの導入はどの程度のペースで進んでいるのか? どのような企業がアプリをオンプレミスで管理し、またその理由は何なのか?

F5の最新『State of Application Delivery 2017』レポートでは、これらを含む疑問について深く掘り下げています。調査の目的は、実態を見極め、短時間で、安全性を確保しつつ、すばやくかつスマートにアプリケーションを配信しようとしている組織の動きを正しく理解することにあります。意外な事実も明らかになりました。オンプレミスのプライベートクラウドという選択肢の魅力は増加傾向にあるようです。

重要なクラウド トップ3

オンプレミスのプライベートクラウド(39%)、パブリッククラウド(38%)、SaaS(37%)

他を凌駕するプライベートクラウドへの投資

調査の回答者は、3種類のクラウドを「戦略的に重要である」と位置づけていることが判明しました。もっとも重要度が高いのはプライベートクラウド(39%)、続いてパブリッククラウド(38%)、SaaS(37%)の順です。今年、投資額がもっとも多くなりそうなのはオンプレミスのプライベートクラウドで、46%の回答者がこれを選択しています。

では、組織のどのようなワークロードがクラウドに移されているのでしょう? 当然のことながら、オンプレミスのプライベートクラウドへの移行の主な対象は、機密データの収集、保管、処理を行うアプリケーションです。オンプレミスのプライベートクラウドで占める割合が多いアプリは、大方の予想どおり、社内財務(44%)、人事(40%)、請求処理(38%)です。

オンプレミスのプライベートクラウドという選択肢の魅力はますます増してきている。

加えて、産業分野向けのモノのインターネット(IIoT:Industrial Internet of Things)アプリ用にオンプレミスのプライベートクラウドを利用したいと考える組織も多くなっています(26%)。これも当然の流れです。結局、産業分野の「モノ」によって大量のデータが転送されていることは、データセンター内のサーバであれ、病院の機器であれ、データを処理する場所の近くにデバイスを置くのがより効率的であることを意味しています。

自動化フレームワークの増加

フレームワークの利用は急速に伸びており、2016年には20%でしたが、今年は50%にまで増加しています。また、単一のフレームワークを選ぶ企業が増えていることは、標準化 – プロセスの自動化とオーケストレーションを加速化するための重要な第1歩 – が進められていることを示しています。特に多用されているフレームワークは、次のとおり。

  • • Vmware(54%): Vmwareは市場のリーダーであり、また主力技術である仮想化が広く普及していることもあり、企業は仮想環境に自動化とオーケストレーションを容易に追加することが可能です。
  • • Cisco(37%):Ciscoはネットワークに通じており、クラウドへの移行を成功させるにはネットワークの仮想化と自動化が欠かせないと主張しています。同社のフレームワークを利用することは、業務の中心にネットワークがある企業にとって自然な選択といえます。
  • • OpenStack(24%):近年、成熟度を高めている新興のオープンソース・フレームワークであり、Red Hatをはじめとする大手ベンダーが企業向けのサポートを提供しています。充実したオープンソース・エコシステムによってもたらされる拡張性が、OpenStackを企業にとって魅力的な選択肢としています。

プライベートクラウドの構築に自動化フレームワークを利用する理由は主に2つあります。OpExの削減につながることと、需要に合わせて容易に拡張できることです。これらは、多くの組織の優先事項となっています。

プライベートクラウドへの移行は現実に起きている

ここで知っておいていただきたいのは、プライベートクラウドへの移行が現実に既に起きているということです。多くの組織が、フレームワークを利用してオンプレミスのプライベートクラウドの導入を進めています。

ですが、プライベートクラウドとパブリッククラウドの違いはそれほど大きいのでしょうか?いずれの場合も、アジリティを高め、OpExを削減し、ハードウェアとCapExを大量に消費するモデルから、自動化、拡張性、セルフサービスを活用するモデルへと移行することが可能です。では、どちらを選べばいいのか? それはあくまでもワークロードしだいであり、何が目的かによって変わってきます。多くの組織は、パブリッククラウドとプライベートクラウドを組み合わせて利用する方向へと進んでいます。いずれの場合も、十分なメリットを享受することが可能です。

You Might Also Like

クラウド · 5分で読める

ビジネスニーズに応えるクラウドアーキテクチャの構築方法

プライベートクラウドにより業務の加速化を図りたいのであれば、人が関与することによる遅延を可能なかぎりプロセスから取り除くことが不可欠です。テスラ社CEO イーロン・マスク氏は次のように言っています。「生産ラインに人を配置すべきではありません。人がそのスピードを落としてしまうからです」 インフラを再利用可能なリソースプールとして取り扱い、セルフサービスやインテリジェントな自動化のメリットを、最大限活用することが重要です。

事業戦略 · 5分で読める

クラウド移行の費用対効果:収支はバランスとれているか

パブリッククラウドでのSasSの導入率はすでに90%と高い値となっています。一方、77%近くの企業がプライベートクラウド・プラットフォームを、またハイブリッドクラウドを利用している企業も71%あります。オンプレミス機器を使用した場合と比べて、業務の効率化、コスト削減、リーチの拡大といった効果が得られていることを示す証拠を、どの企業もまだつかんではいないのです。この記事では、指標の構築、比較モデルの作成、ステイクホルダーが理解できるようにデータを分析する方法を考察します。